memu

About
Services
News
Portfolios
Projects
Blog
Contact

DESIGN.について

©180 Inc. All Rights Reserved.

モノが溢れる現代だからこそ、ソーシャルプロダクツが価値を産む

Jan 1, 2021 | social business

旧年は未曾有な年となり、多くのパラダイムシフトが起こりました。今まで常識とされていた価値観がコロッと覆ったり、デジタル推薦でニューノーマルなテレワークスタイルが国家を上げて始まったり、海外へ出れないことがきっかけで、地域や地方都市へのローカルファーストへの声が高まった年でした。

さて今回発信するコンテンツは、パンデミック以前から環境配慮やローカルファーストを第一優先に掲げて商品作りを行う事業者をピックアップしていきます。それらを俗にカタカナ英語では『ソーシャル・プロダクツ』と世間では呼ばれています。

他の類似商品と見分けがつかない、ソーシャルプロダクツを使う意味は、どこで売っているの、品質や値段はどうなの…などなど。たくさんの疑問に対する答えが誰でも簡単にわかるように工夫し、筆者が知るソーシャルプロダクツに焦点を当ててご紹介していきます。なお後述しますが『ソーシャルプロダクツ=Certified B Corporation』に絞った商品を紹介しております。

気づかなかっただけで、実はこんなにもある認証マーク

”商品単体”に認証制度を設ける機関は、実は日本だけでも多くあります。普段買い物をするスーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアへ足を運ぶと、パッケージの表・裏いずれかには次のような認証マークがついた商品を目にすることができます。

画像3

それぞれの認証マークの意味、解説等は過去の記事で紹介してますので、そちらをご覧になっていただくとより理解が深まることかと思います。

【食べ物編】知ると納得するエシカルな認証マーク_国内版

先ほども述べた通り、”商品単体”に付く認証マークは既に多く存在し、エシカルやエコ消費に感度が高い人たちがお買い物をする際には良いサインとなって助かっているのは事実なことかと思います。しかし、もう少し踏み入って、じゃあその商品をつくる”会社自体はどうなのか”といった、認証マークは実は日本には未だ存在しません。消費者が企業を判断できる材料とすると、企業が行うCSR活動や、株価の業績だけではないでしょうか。

良い会社認証マーク『Bコープ』

アメリカには”良い会社”を第三者機関が認証を行う制度があります。『Certified B Corporation』と呼ばれる認証制度であり、簡略してB Corp(ビーコープ)と世間では呼ばれています。商品のみだけを評価するのではなく、その企業で働く環境はどうか、ものづくりの会社であれば環境汚染に繋がることはないか、などを相対的に判断する制度です。いま注目を集めるビジネスで社会課題を解決するソーシャルビジネス、ソーシャルイノベーション分野でも今後注目されることと筆者は感じています。

アメリカで始まった制度ではありますが、イギリス、スウェーデン、フランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国を始め、アジアでもSDGsの恩恵も重なり徐々に認知度が高まってきています。こちらも過去の記事で紹介していますので、よければご覧ください。

【良い会社認定 その2】世界で広がるソーシャルグッド&ベネフィットコーポレーション

商品を買う側からすると『良い会社認証マーク=良い商品やサービス』と、直感的にそのブランドを信頼することができます。モノが溢れる時代、企業もしのぎを削って自社の技術の素晴らしさを広告を打ち補おうとしてますが、消費者の真の心を掴むには、良い会社認定Bコープが持つブランド力はファンを囲い込んで行く際には大いに威力を発揮するかもしれません。

2021年1月現在、日本では6社が良い会社認定Bコープを取得しています。直近では、大手消費財メーカーおよび食品業界ののダノンジャパンがBコープ認証を取得しました。

画像2

【ダノンジャパン株式会社 プレスリリース一部抜粋
環境においては、全ての要素で高いスコアを示し、サーキュラーエコノミーの一環で運営されているリサイクルセンターの活動もここに含まれています。また、顧客のカテゴリーにおいても高いスコアとなりました。これは、日本の乳業業界で初めて FSSC22000 認証を取得するなど、消費者のための品質と食品安全への取り組みが評価されたものです。ダノンジャパンは、今回の評価を真摯に受け止めるとともに、内容を分析し、改善活動を実施していきます。

Bコープ商品

一部ではありますが、日本で購入できるBコープのソーシャルプロダクツをジャンルごとにまとめてみました。①商品ジャンル②ブランドの名前③売っている場所④値段⑤ソーシャルインパクト、5つの項目を記載して紹介しています。

【ソーシャルインパクトとは】
社会的影響力。特に、企業による社会との共有価値の創造(CSV)を通じて、社会におよぼす影響力を指す。社会的インパクト。

アウトドアグッズ

商品ジャンル     ランタン
ブランドの名前    Barebones(ベアボーンズ)
売っている場所    アルペンオンラインストア
値段         ¥4,180(税込)
ソーシャルインパクト プラスチックゼロ

画像4

画像5

メンズ・アパレル

商品ジャンル     フリース・ジャケット
ブランドの名前    Patagonia(パタゴニア)
売っている場所    パタゴニア・オンラインストア
値段         ¥ 25,410(税込)
ソーシャルインパクト フェアトレードの縫製を採用

画像6

画像7

レディーズ・アパレル

商品ジャンル     ヨガウェア
ブランドの名前    Athleta(アスレタ)
売っている場所    海外通販サイトBUYMA
値段         $ 44
ソーシャルインパクト 母親や働く女性の力になる支援

画像8

画像12

食品

商品ジャンル     ヨーグルト
ブランドの名前    Danone (ダノン) oikos(オイコス)
売っている場所    Rakuten SEYUネットスーパー
値段         ¥ 160(税込)
ソーシャルインパクト 世界の貧困・栄養の問題解決を目指すソーシャル・ビジネスを支援

画像11

画像11

インターネットサービス

商品ジャンル     クラウドファンディング
ブランドの名前    Kickstarter(キックスターター)
売っている場所    キックスターター公式サイト
値段         5%の手数料
ソーシャルインパクト 不平等や人種差別といったマイノリティ支援

画像12

画像13

まとめ

資本主義の経済では、株主の利益最大化がどうしても会社の第一優先となってしまいます。社会的/環境的使命と、株主だけではなく社員やコミュニティー、そして環境の利害を考慮するBコープは、資本主義では不利とされてきていました。

しかし、米国を中心にその流れは変わりつつあります。2020年7月に新規上場(IPO)したソフトバンク傘下のAI保険会社「レモネード」は、実はBコープの一面も持っています。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61619090W0A710C2EE9000?unlock=1

ビジネスを手段として社会課題を解決する「ソーシャルビジネス」や、SDGsの解決を掲げるスタートアップ「Impact Tech」が今、ポストコロナのニューノーマルな時代へと変わりつつある事実は間違いないことかと思います。