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【衣類・日用品編】知ると納得するエシカルな認証マーク_国内版

Aug 11, 2020 | social business

前回は「」にフォーカスしたエシカル認証マークを紹介しました。

【食べ物編】知ると納得するエシカルな認証マーク_国内版

今回はカテゴリーを変えて「衣類・日用品」に使用されている認証マークで、特にあまり知られていないだろうと思われるエシカル認証マークにフォーカスしました。

はじめに

余談とはなりますが、以前エシカル消費についてアンケートを実施しました。結論から言うと「エシカルやサステイナブルには興味はある人は多いけど、情報・商品・サービスの供給がまだまだ足りていない」です。いただいた一部コメントで良かったものを匿名でシェアしますので、読者の方にとっても小さな気付きに繋がれば嬉しいです。

【Aさん】
まず社会や環境に配慮した商品の品揃えの良いお店が少ないです。そして一般の主婦には先の認証マークの認知度が低いように思います。(よほど意識の高い人でなければ知らないものがあるように感じます。) 知らなくてもこだわって買い物をしている人は沢山いるはずなので、認証マークの知識があれば更に安心して手に取ることができると思います。

また社会や環境に配慮した商品の発信力の弱さが気になります。多大な宣伝費をかけられる大企業の商品とは一概に比べられませんが、一般的な認知度は正直低いので、国からの協力が不可欠なのではないでしょうか。また、よくCMで見かけるACジャパン等で喚起してもらうのも一案かと。一般認知が拡がる→社会や環境に配慮した商品を置くお店が増える→もっと気軽に手に取って購入できるようになったら嬉しいです。

【Bさん】
美味しい食べ物なら少々高くてもお金を払うし、気に入ったものならお金を払う。逆を言えば環境への配慮があっても、苦痛を伴うとか、我慢が必要となるなら購入しない。しかし、美味しいと思う食べ物は手をかけられていたりして、そもそも環境に配慮されていたりする。Ethicalは重要だけれどCoolさがなくては浸透しないと思う。

【Cさん】
「カッコよさ」が足りない気がする。エシカルを使うことがクールにみえる社会になれば消費行動は変わると思います。

FSC(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)

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🌞一言で表すと🌞

森林を守り、そして応援できるマーク

•1994年に法人として正式に発足、事務局がメキシコ・オアハカに設置
•世界の森林面積は約40億6,000万ヘクタール→年間約1000万ヘクタール減少
•WWFジャパンはFSCの発足を積極的に支援
•責任ある森林管理のため、10の原則と70の基準を定める
•日本で最も大きなFSC認証林を管理しているのは山梨県

【主な製品】
ティッシュ、トイレットペーパー、紙パック飲料水、段ボール、食品パッケージ、お買い物紙袋、ノート、印刷用紙、ハンガー、アパレル繊維など

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【主なブランド】
COOP、森永乳業、キリン、味の素、雪印、明治、マクドナルド、花王、アスクル、イオン、スターバックス、王子ネピア、富士ゼロックス、H&M、GUCCIなど

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【取得費用】
ライセンス契約(国内)

非営利:公益的な普及啓発を目的とする利用・・・・・タダ!
営利:登録/維持(0 件)・・・・・・・・・・・・・・15,000円
営利:登録/トレードマーク承認手数料(1~10 件)・・40,000円
営利:登録/トレードマーク承認手数料(11~20 件)・ 80,000円
営利:登録/トレードマーク承認手数料(21 件以上)・120,000円

参照:FSCジャパン プロモーションライセンス

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GOTS(The Global Organic Textile Standard、オーガニック・テキスタイル世界基準)

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🌞一言で表すと🌞

オーガニック認定原料を70〜100%使用

•2002年ドイツ、イギリス、アメリカ、日本がメンバーとなり組織形成
•原料から最終製品まで、全ての工程で品質保証をカバー
•GMO(遺伝子組み換え)技術を使用した原材料は使用禁止
•認定工場は、電力削減、排水など環境への影響を最大限に配慮する
•トレーサビリティ(追跡)の保証

【主な製品】
洋服・下着などの衣類、ベビー用品、寝具・インテリア用品、ホーム用品、ナプキ、コスメ用品、化粧品、帽子・鞄・靴などを含むアクセサリー用品

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【主なブランド】
UNTITLED、ピープルツリー、テネリータ、天衣無縫、nanadecor、オーガニックガーデン、aden+anais、モクシャチャイなど

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【取得費用】
施設ごとライセンス料(年)15,000円(120ユーロ、1€=125.77円)
年会費・・・・・・・・・・3,770円(30ユーロ)
*登録料・・・・・・・・・  3,140円(25ユーロ)
※リストに記載されたケミカル投入資材の商品名それぞれに対して

付加物のライセンス料
・1 〜 10 点:18,800円(150ユーロ)
・11 〜30点:12,500円(100ユーロ)
・31〜50点:9,400円(75ユーロ)
・50点以上:6,300円(50ユーロ)

参照:GOTSライセンスとラベリングの手引き

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ヴィーガン認証(The Vegan Society、ヴィーガン協会)

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🌞一言で表すと🌞

動物性食品や、素材が含まれていないことを保証

•1944年イギリスでドナルト・ワトソンによって創設
•100%植物原料だけで製造された製品であることを証明
•動物性製品または動物性副産物を、製品や製品の製造過程で使用しない
•動物実験を行わない、また外部委託も行わない
•遺伝子組換え作物の開発や生産を行っていない

【主な製品】
化粧水、クレンジングオイル、フェイシャルケア、マッサージオイル、ハンドケア、トリートメント、生活雑貨、お酒など

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【主なブランド】
ボタニスト、Lavera(ラヴェーラ)、BONAJOUR(ボナジュール)、DR.BRONNER’S(ドクターブロナー)、HURRAW! Balm、Marvo & Co、WRAPPA(ワラッパ)、南部美人(お酒)など

トレードマーク認証済み商品はこちら

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【取得費用】
商品1点ごとの登録料・・・・・・金額の情報開示はなし
売上高に対するライセンフィー・  同上
The annual Trademark fee is linked to number of products and company turnover.

参照:The Vegan Societyトレードマーク

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RSPO認証(Roundtable on Sustainable Palm Oil)

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🌞一言で表すと🌞

世界で最も多く生産されるパーム油の持続可能な生産と利用の促進をする

•パーム油はインスタント食品やスナック菓子などに使われている
•アブラヤシ農園の拡大による環境負荷や、野生生物殺害を止める
•生産段階での認証(P&C)とサプライチェーン認証(SCC)の2種類がある
•RSPO認証農園数は195カ所(内インドネシア81、マレーシア97)
•悪烈な労働環境や児童労働といった人権侵害の阻止

【主な製品】
洗剤・石鹸、インスタント食品、スナック菓子、マーガリン、チョコレート、カレー、ラーメン、化粧品など

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【主なブランド】
不二製油、太陽油脂、サラヤ、花王、エスビー、ハウス食品、日清食品、東洋水産、イオン、月島食品工業、雪印、森永乳業、西友、COOPなど

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【取得費用】
初回認証審査・・・相場40万円(日本に窓口がある認証機関は2社

会員制(年)
・正会員・・・・・251,500円(2,000ユーロ、1€=125.77円)
・賛助会員・・・・31,400円(250ユーロ)
・準会員・・・・・12,500円(100ユーロ)

参照:WWFジャパンRSPOへの手引き

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まとめ

前回に引き続き、日本国内におけるエシカル認証マークを紹介しました。が、これらはほんの一部に過ぎません。環境省が紹介する認証マーク以外にも、民間企業、任意団体、地方公共団体が独自に発行する認証マークを含むと、それらの数はごまんとあります。

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認証マークの飽和化、認知度の低さ、認証コストなど様々な問題もあることは事実ですが、1人の消費行動が変われば環境負荷が低減することは間違いないことです。